手縫い&手回しミシンで作る革と帆布のハンドメイド
経糸を整経し、筬通しと綜絖通しを終えた後の最後の関門、巻き上げは、下手すると織り作業でも一番難しい部類に入るかもしれません。
常に一定のテンションをかけた状態で、糸を綺麗に巻き取らねばならず、それも数mもの長い糸を絡める事なく、まっすぐにです。
手伝ってくれる方がいればまだ良いですが、一人で細々とちまちま織っている身では、とにかく難しい作業です。
我が家の織り機、Karankoは大体3m程度の布を織れるので、経糸は大体3.5m程度。それを約180~190本程度用意します。
これらの糸を絡ませ図に、しかもテンションをかけた状態でちゃんと巻き上げる作業を一人でやるには、相当な時間と手間がかかります。
糸が絡まないように整えるのは手でやるとしても、テンションをかけた状態で巻き取るのに何か良い方法はないものか、と考えてて作ってみたのがこちら。
ホームセンターで売っていた端材で枠を作り、3Dプリンターで横棒を取り付けるためのジョイントを出力。
横棒に経糸を通していき、巻き取る際にちゃんとテンションをかけるような仕組みです。
で、テンションをかけるために経糸の端におもりをつける必要があったのですが、この錘は釣り具とクリップを組み合わせたものを作って、
こちらを糸端に取り付けて、糸に軽いテンションをかけるようにしています。
まだ作業に慣れていないのもありますが、それでもこれまで3mの糸の巻き取りに3時間〜4時間を要して、さらに巻き直しが度々出ていたものが、今回は同じ3mの巻き取りに約1時間程度、巻き直しなしでできました。
課題は色々とありますが、一人で省スペース巻き取りをするのには良いかもしれません。
もっと綺麗に巻き取る方法があるかとは思うんですが、今のところはこれでまた色々試してみようかと思います。
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